(Book)UNIXという考え方

UNIXという考え方 その設計思想と哲学」を読んだ.

UNIXというOSで作業する際におさえておくべき,9の決定的な定理と10の小定理を中心に書かれている読み物.

邦訳が発売された当時は2001年であり折々の内容の古さを感じることはある.現在のインターネット時代におけるUNIXの重要性は増すばかりなので読むことは必須だと思った.というか今まで読まなかったことを悔いるばかりか,著者・訳者・出版社に申し訳ない気持ちまで持つくらいだ.

この本はタイトルどおりUNIXがテーマだが,Windowsだろうがなんだろうがエンジニアである限り読んでおくべきだ.むしろ本のタイトルから「UNIX」という文字を取り去った上で内容も刷新してもう一度刊行して欲しい.

本当に内容と訳が文章・読み物として素晴らしくて,コンピュータ関連の書籍でなければ誰にでもオススメしたいくらいだ.

19の定理を提示した上での,終結としての「第8章 一つのことをうまくやろう」は本当にもう感動モノだw

あわせて19の定理は今後何度も反芻して実践していきたいと決意した.

  • 定理1:スモール・イズ・ビューティフル
  • 定理2:一つのプログラムには一つのことをうまくやらせる
  • 定理3:できるだけ早く試作を作成する
  • 定理4:効率より移植性
  • 定理5:数値データはASCIIフラットファイルに保存する
  • 定理6:ソフトウェアの挺子を有効に活用する
  • 定理7:シェルスクリプトを使うことで挺子の効果と移植性を高める
  • 定理8:過度の対話的インタフェースを避ける
  • 定理9:すべてのプログラムをフィルタにする

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